いったい、あたしは何処に向かって歩いているのだろう。

 

解らない・・・

 

雨音があたしの思考を掻き乱す。

 

無意識という感覚はこのことを言うのだろうか。

 

それとも、頭すら働かなくなってしまったのだろうか。

 

いくら考えても答えは出なかった。

 

ただ、雨音とあたしが歩く音が混ざるだけだった。

 

「・・・・・・・・・・何がしたいんだろう・・・あたし」

 

呟いた言葉はあたしの周りをぐるぐると廻り続ける。

 

誰かいたらこの答えが見つかるかも知れないのに・・・・

 

今のあたしじゃ、ヒントすら掴めなかった。

 

むしろ、数分前のあたしが何を欲しているのかさえ忘れてしまっていたから。

 

あたしは何を期待してるんだろうか・・・

 

ふと、目に留まった小さな水溜りを子供のように力いっぱい蹴飛ばす。

 

飛び散った泥の塊が汚れきった地面をまた、汚す。

 

「あたし・・・・・・・・・・何、やってるんだろう・・・・」

 

それをぼんやり眺めながらふと、気がつくのだった。

 

靴はもう、色が変ってしまうほど雨と泥にやられてしまったことを。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

少しばかりの後悔。

 

足元の靴をじっと眺めながらあたしは結論づかせる。

 

楽しそうなアイツの顔が頭から離れないのはきっと、雨だから。

 

そう、そんな些細なこと・・・・

 

理由なんて他に無い。

 

なのに・・・・・・

 

苛立ちが止まらないのは何でなんだろう。

 

「・・・なんで・・・あいつのことばっか・・・・」

 

解らない感情にあたしは戸惑い続けていた。

 

無意識に出た声に答えはあったかもしれない・・・・

 

自問があたし自身を窮屈にさせる。

 

「っ・・・・・・」

 

解らない・・・・

 

それでも、心がただ、痛かった。

 

馬鹿みたいにあたしの事を好きだって言うくせに・・・・・

 

結局、あたしは・・・・・・

 

雨が傘を伝い、あたしを濡らす。

 

苛立つ思考とは逆にあたしの身体はもう、冷たくなっていた。

 

もう・・・・どうだってよかった。

 

今のあたしにどんな言葉さえ、伝わらないから。

 

いつの間にか傘を差すのさえ、あたしは面倒になっていた。

 

足元には無造作に放り投げられた傘が居場所を無くし、淋しそうにあたしを見ているのだった。

 

時間が経つのが遅いような気さえした。

 

 

To be continued.

 

 

なんかダーク・・・ですね(苦笑)

でも!!まだまだ、続きますよww