しとしとと雨が降っている。
さっきまで晴れだったのに、僕らが喫茶店に入った途端、雨。
何だかタイミングがいいのか悪いのかよく、解らない、なんて二人で話しているとウェイトレスが飲み物を運んでくる。
注文してから10分も経っていない。
ゴトという鈍い音をたて、僕の前にクリームソーダが置かれる。
そして、妙ちゃんの前にはガトーショコラとコーヒーが。
僕は一口、ソーダを飲んだ後、ポカリと浮いているアイスをストローで沈め、かき混ぜる。
かき混ぜた途端、ソーダから青白い泡が出る、これが何とも言えない。
溢れそうになった泡をストローで急いで吸うのがまた、楽しいし溢れてしまった時もそれはそれで楽しい。
それを見こして、受け皿的なものが付いているのも乙だと思う。
これがある店と無い店がある、なんて思っていると・・・ふと、視線を感じる。
目線を上げると、そこには笑顔で僕を見ている彼女の姿が。
理由を聞くと、僕の楽しげな顔につられた、らしい。
少しだけ、顔が赤くなる。
あまり、集中しないようにしようと・・思う。
そして、他愛の無い話をしながら、スプーンでぐちゃぐちゃになったアイスを口に含む。
すると・・・・・突然、彼女の視線が一点に集中するのだった。
僕はきょとんとしながら、彼女に問う。
「どうしたの?妙ちゃ・・・・・・!?」
僕の言葉は彼女によって止められる。
何故って・・・彼女が僕の口元についたアイスをそのまま、舌先ですくったから・・・・・・・・
口元にまだ、熱が残っている。
僕は口をパクパクさせ、彼女を見る。
顔がかなり、熱い。
でも、彼女は「九ちゃんのほっぺにクリーム付いてたわよ」と笑顔で言うだけ。
僕はしどろもどろになりながら、「だ、だからって・・・舐めなくても・・・・」と視線をクリームソーダへと向け、恥ずかしげに彼女に言うのだった。
もう、大好きなクリームソーダなんてどうだってよくなってしまう。
だって、彼女より好きなものなんて僕には無い・・・・・から――
Fin
初めて一時間以内で作ったss!!!
まぁ、その分、かなり短いのですが・・・・満足です、はいw
しかも勝手にクリームソーダが好きだということにしてしまいました・・ww